易経・説卦伝

伝統的な知恵と命理学の進化を現代に紐解く

易経の三つの形

1. 連山 夏朝
[艮](山)を首卦とする。当時の部族が抱いていた大山への畏敬の念を反映。

2. 帰蔵 殷(商)朝
[坤](地)を首卦とする。万物が大地に帰蔵(収蔵)されることを象徴。

3. 周易 周朝
[乾](天)を首卦とする。唯一完全な形で現代まで伝わる易経。

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周易の由来と進化

卦辞は周の文王が、爻辞は周公が記したとされる。難解な卦爻辞を解説するため、儒学者が「十翼」(説卦伝を含む)を執筆した。

前漢の時代

  • 焦氏易林 (焦贛):初めて十干十二支と易経を結合させた。
  • 京氏易伝 (京房):「八宮分卦」を創始し、六十四卦に干支を納めた(納甲)。

唐・宋の時代

  • 李虚中命書 (唐):人の生年月日(三柱)を用いて人事を予測した。
  • 淵海子平 (北宋):徐大升が整理し「時柱」を追加。「四柱推命(八字)」の体系を確立。
  • 太極と先天図:周敦頤が太極図を、邵雍が「先天八卦図説」を発展させた。

説卦:天地人と陰陽

六画卦(大成卦)の構造は、下から上へ「三才」に分けられる:
上爻・五爻は天: 陰陽を分ける
四爻・三爻は人: 仁義を分ける
二爻・初爻は地: 剛柔を分ける

📖 クリックして展開:聖人、易を作る (原文と解説)
昔者聖人之作易也,幽贊於神明而生蓍,參天兩地而倚數,觀變於陰陽而立卦,發揮於剛柔而生爻。和順於道德而理於義,窮理盡性以至於命。

昔者聖人之作易也,將以順性命之理,是以立天之道曰陰與陽,立地之道曰柔與剛,立人之道曰仁與義,兼三才而兩之,故易六畫而成卦。分陰分陽,迭用柔剛,故易六位而成章。
【現代の解説】古の聖人は自然と生命の法則に従うために易を創った。陰陽の変化を観察して「卦象」を立て、剛柔の交替を通じて「爻変」を生み出した。

先天八卦と後天八卦の違い

先天八卦 (Early Heaven Ba Gua)

宋代の邵雍によって発展。宇宙の初期状態であり、対立しながらも絶対的なバランスを保つエネルギー状態を表す。時間の順序はなく「空間の対位」を主とする。(注:中国の伝統的な方位図は上が南)

太極
📖 クリックして展開:先天の方位 (原文と解説)
天地定位,山澤通氣,雷風相薄,水火不相射,八卦相錯。數往者順,知來者逆,是故易逆數也。

雷以動之,風以散之,雨以潤之,日以烜之,艮以止之,兌以說之,乾以君之,坤以藏之。
【現代の解説】天(乾)と地(坤)が上下に位置し、山(艮)と沢(兌)は気を通じ合わせ、雷(震)と風(巽)は互いに激しく動き、水(坎)と火(離)は相剋しつつも反発しない。完璧な静的バランスを描く。

後天八卦 (Later Heaven Ba Gua)

明確な方位と時間の順序を持ち、地球上の万物の成長、流転、衰退という「時間の循環」を表す。現代の風水や四柱推命の絶対的な基準でもある。

太極
📖 クリックして展開:後天の方位 (原文と解説)
帝出乎震,齊乎巽,相見乎離,致役乎坤,說言乎兌,戰乎乾,勞乎坎,成言乎艮。

萬物出乎震,震,東方也。齊乎巽,巽,東南也。齊也者,言萬物之絜齊也。離也者,明也。萬物皆相見,南方之卦也。聖人南面而聽天下,嚮明而治,蓋取諸此也。坤也者,地也。萬物皆致養焉,故曰致役乎坤。兌,正秋也,萬物之所說也,故曰說言乎兌。戰乎乾,乾,西北之卦也,言陰陽相薄也。坎者,水也,正北方之卦也,勞卦也,萬物之所歸也,故曰勞乎坎。艮,東北之卦也,萬物之所成終而所成始也,故曰成言乎艮。
【現代の解説】万物は東方(震)で目覚め、南方(離)で光明に出会い、最終的に東北方(艮)で循環を終え、新たな始まりを育む。

八卦の象意と五行のまとめ

核となる原則: 陽卦には陰が多い(一陽二陰)、陰卦には陽が多い(一陰二陽)。

カテゴリー 陽卦 (Yang Trigrams) 陰卦 (Yin Trigrams)
乾 ☰震 ☳坎 ☵艮 ☶ 坤 ☷巽 ☴離 ☲兌 ☱
五行
性質
家族長男中男少男長女中女少女
人体